キャンピングトレーラーの維持費

このブログをご覧になった方から、キャンピングトレーラー(キャラバン)の維持費に関するご質問がありましたので、ここで自分の知る限りのご説明をしたいと思います。

Camping trailer (Caravan) by Disco-4@東京©


先ずこの説明のベースとなるのは、我が家の3代目トレーラーとなる、Adria Adora 542UL というヨーロピアンのキャラバンであることをご承知おきください。アメリカンについては知識も経験もないので、除外させて頂きます。
我が家のキャラバンの3サイズは、全長7.5m, 全高2.6m, 全幅2.3m で、キャラバンのサイズとしては中型に入ります。このキャラバンを牽引するためには、牽引免許が必要です。因みに、牽引免許は普通若しくは中型免許を持っていれば取得することが可能です。教習所で牽引免許は取得できますので、費用や条件等は教習所にお尋ねください。
参考までに、自分が免許を取得した栃木県の那須自動車学校の合宿コースの場合、2020年7月時点で 11万円台(税抜)で取得可能です。
https://www.nasu-ds.jp/License/puller/index.html

大型免許は必要ありませんが、教習車が大型貨物トレーラーの MT 仕様なので、AT 限定免許の方は先ず AT 限定を解除する必要があります。
自分は合宿免許で、大型、大型特殊、牽引と3つまとめて取得しました。トレーラーのバックは慣れが必要ですが、同様に大型車のエアーブレーキにも慣れが必要です。

キャラバンで大事なことは、走行中は人が乗車できないということです。法的にも無理ですが、実際問題として揺れが激しく人やペットは乗っていられません。走行中は概ね震度5以上の揺れが絶えず連続すると聞いています(実体験ではありません)。それ故に荷物の積載方法や場所には充分注意する必要があります。特に扉や引き出しは確実にロックしておかないと、キャンプ場に到着したら荷物が室内に散乱していたなんてことにもなりかねませんので、充分にご注意ください。

我が家のキャラバンはヨーロッパのスロベニア製で、日本では岡山県倉敷市に本社を置くデルタリンクが輸入代理店となっています。自分はデルタリンク千葉ポイントから購入しました。2020年版価格表に掲載されている車輛本体価格(税別)は、388万円です。
Adora は、日本でナンバーを付けて公道を自由に走行できる Adria 製 caravan としては、上から2番目のグレード(シリーズ)です。
こう書くと解りにくいかも知れませんが、どこのメーカーのキャラバンでもほとんどの場合、上位機種(シリーズ)はボディーサイズが大き過ぎるため、日本ではナンバーを付けて公道を走ることができません。この場合、別荘やオフィス代わりに定置での使用なら可能となります。

上記本体価格に含まれるものは、概ね以下のようになります。
LPガス式ヒーター、3-way冷蔵庫、断熱構造2重アクリルウインドウ、カセットトイレ、キッチン・シンク一式、ベッド (レイアウトにより形態や就寝可能人数は異なりますが、我が家の場合はシングルベッドが2つです)、ダイネット (ソファー+テーブルで夜間はベッドに展開可能)、室内収納庫、外部収納庫、パノラマウインドウ、各ウインドウのモスキートネット+ブラインド、室内照明などです。

これにオプションで、ATC (スネーキング抑制装置)、エアコン、DC12Vサブバッテリー、ソーラー充電器、DC-ACインバーターや必要に応じて電子レンジ、テレビなどの家電製品、サイドオーニング、バイクキャリアなどを追加することになります。キャラバンのサイズやレイアウトによっては、車体の重量バランスやシャシーの耐荷重の関係で取り付けが困難なものもありますので、トレーラー販売店にご相談ください。

Camping trailer (Caravan) by Disco-4@東京©


では具体的な維持費について記載します。
先ず大事なことは駐車場の確保です。キャンピングカー(トレーラー及び自走式)は車庫証明取得に関して特例があり、自宅から 2km 以内という条件が適用免除となります。RVパークとして登録されたキャンピングカー専用駐車場であれば、日本全国どこにでも置くことができます。自分は都内在住ですが、我が家のキャラバンはデルタリンク千葉店さんに置かせてもらっています。自宅から片道約 50km も離れていますが、合法的に保管・所有することができます。
デルタリンク千葉の場合、我が家のキャラバンサイズで月極駐車場代は月額 15,000 (税別) となります。年間で約20万円近い出費となりますが、年末年始に家族で一週間スキー旅行に行った場合の宿泊費用に置き換えて考えることもできるかと思います。
ご自宅に置ける場合はこの費用は不要となりますし、普段から別室としていろいろな使い方ができるので、自分としては羨ましい限りです。
ひとつ注意が必要なのは、ご自宅の敷地が充分に広くても、そこまでアクセスすることができるかどうか事前に確認が必要です。道幅が狭いとか、曲がり角がきついと通り抜けが困難な場合があります。この点に関しては、販売店に相談されるのがよろしいかと思います。販売店によっては、事前にトレーラーをご自宅まで牽引してきて、入出庫が可能か否か確認してくれるところもあります。
反面、自分のように販売店の駐車場を借りると、給水やトイレの排水設備が完備されていることと、防犯設備がしっかりしているので安心できるというメリットがありますし、点検・整備が必要な時でも電話1本で済むというのもメリットです。

Camping trailer (Caravan) by Disco-4@東京©


次に税金関係です。

毎年の自動車税は 10,200 です。
  (地域により若干異なる場合があります)

車検は2年に1度で、このクラスのキャラバンの場合、ディーラーにすべてお任せしたとして交換部品代別で、基本整備+自賠責+税金+手数料で、おおよそ8万円くらいです。


それ以外では、ランニングコストと任意保険があります。
ランニングコストとは、燃料費と高速道路通行料を指します。

燃費はヘッド車によって、変化の大きいものと小さいものとがあります。一般的に低速トルクが豊かなヘッド車は、単独でも牽引走行をしても燃費に大きな変動はないようです。一方低速トルクがあまりないヘッド車だと、単独と牽引走行時では燃費が大きく変動します。
牽引走行の際は、低速トルクの豊かさが重要なポイントとなります。
これはエンジンの排気量が大きければよいというものではなく、昨今のダウンサイジングターボでも低回転トルクが大きいものは有利です。
因みにヘッド車の駆動方式は FF < FR < 4WD という順になります。
牧草地のようなキャンプ場の場合、雨が降るとぬかるみになるケースがありますが、そのような時は 4WD が有効です。またスキーに行かれるのであれば、4WD の強みは言うまでもないことでしょう。

高速料金については、ヘッド車の1ランク上の料金が適用されます。
つまり、3.4.5ナンバーのヘッド車であれば、中型料金が適用されます。寝室を連結している訳ですから、 深夜料金を上手に使ってコストをセーブすることが可能です。いつでも SA/PA などで仮眠することができます。但し最近の傾向としては、道の駅は車中泊禁止となっているところが増えていますのでご注意ください。大変残念なことに、マナーを守らない車中泊者が増加しているためです。

任意保険については通常、連結走行中に発生した事故に関しては、牽引車(ヘッド)の保険でカバーされますが、一部のネット通販系保険ではカバーされない場合もあるようですので、現在契約中の保険会社に事前に確認されることをお薦めします。
我が家のキャラバンでは、車輛保険のみ加入しています。保険会社はヘッドと同じにしてあります。これは事故の内容によっては、保険会社同士で費用負担について揉める可能性が考えられるためです。
人によっては通常の自動車保険を掛けている人もいますが、ここは人それぞれの考え方がありますので。
因みにヘッドの保険で、連結走行中に連結が外れてトレーラーが暴走した場合でも保険が適用されるかどうかが、ひとつの判断ポイントになります。
キャンプ場などで、ヘッドとの連結を解除して単独の状態にある時、勾配などによって暴走した場合は、トレーラー単体で自動車保険に加入していないとカバーされません。
この保険料は、どこまでカバーするかによって費用が大きく変わってきますので、ここでは具体的な金額提示は控えさせて頂きます。


自分はキャラバンしか経験がないため、自走式に関してはすべて聞いた話になりますが、自走式はエンジンやトランスミッションなど自動車としての走行機能を備えているため、メンテナンスにそれ相応の費用がかかるとのことです。また自走式はその構造上、キャンピングトレーラーと比較すると価格が高くなります。
キャラバンは耐用年数が非常に長く、20年を超えても使えるので、ヘッド車だけ気に入ったクルマに買い換えることができますし、普段お気に入りのヘッド車で買い物も通勤もできるのです。
キャラバンを牽引する上でヘッド車に必要なのは、牽引装置と電源カプラーの取り付けと、950登録です。
装置類の取り付けは、キャンピングトレーラーの販売店に相談されるのがよろしいかと思います。重要なのは、技術のあるしっかりとした定評ある販売店を選ぶことです。無責任な販売店を選んでしまうと、あとあと苦労することになります。
950登録とは、ヘッド車の車検証に「トレーラー牽引は、ブレーキなしの場合 xxx kg まで、ブレーキありの場合 xxxx kg まで」と記載されます。この数値は主にヘッドのブレーキ性能によって決まってくるので、これもトレーラーの販売店に相談されるのがよろしいかと思います。

我が家のキャラバンは牽引免許が必要ですが、キャラバンの車輛重量が750kg 以下であれば、牽引免許は不要です。牽引免許がなくても、以下のブログにある4タイプのアドリア製トレーラーが牽引可能です。

https://www.trailerdego.com/?p=3603

https://www.trailerdego.com/?p=3628

https://www.trailerdego.com/?p=3649

https://www.trailerdego.com/?p=3673

キャンピングトレーラーに関する情報をもっと知りたいという方は、下記の Facebook Group へ入会されることをお薦めします。ここで質問を投げかければ、ベテランキャンパーが親切に答えてくれます。

キャンピングトレーラー友の会
https://www.facebook.com/groups/camtomo/


キャンピングトレーラーは、家族全員で楽しめるギアで、自然を相手に人生を豊かにしてくれるものと考えます。特にお子さんが小さいうちからキャラバンライフをスタートすると、お子さんの視野が広がり、幼くして人生経験が豊富になります。また普段見せられないお父さんが働く姿を見せることもできます。無理のない範囲で、できるだけ早いうちにキャラバンライフをスタートさせることをお薦めします。ご自身のストレス発散にも大いに役立つと思います。
また昨今は自然災害に対する備えとして、需要が高まっているとのことです。避難所ではプライバシーもなく、体育館の床で寝るのが一般的ですが、キャンピングトレーラーなら自宅にいるような快適さと、外部とは仕切られた広い空間を占有できる訳ですから。安全面でも有効な遊びのギアだと思います。







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