前回、ドイツ・コダック製カメラの紹介をした中で、110 カートリッジ式フィルム・ポケットカメラのことを書きました。110 ポケットカメラなんて知らないよ、という方はこれをご覧ください。
RICOH Ricohmatic 110X です。
コピー機などのＯＡ機器で有名なリコーも、昔はカメラを製造していたのです。110 型カートリッジ式フィルムを裏面からポンと挿入し、フタをするだけで、フィルム装填が完了します。暗所ではストロボではなく、４面キューブ式フラッシュを、カメラ上面中央のソケットに差し込んで使用します。
シャッターボタンの周囲にあるリングは、ピント調節兼シャッターロックです。ピント調節は、もちろん目測式です。
裏面中央の横長の小窓から、フィルムに印刷された数字を直接読むことで、撮影枚数を把握できます。カメラ側にフィルムカウンターを装備する必要がないので、コストダウン効果は絶大ですね。
左端の小窓は、視野を確認するためだけのファインダーです。
ファインダー内に撮影データ等は、何も表示されません。
こんなカメラでも、底面には三脚用ネジ穴と、シャッターにはケーブルレリーズ用のネジ穴が切ってありますし、レンズ周囲には露出補正用のダイアル ( +/- 1 EV) があります。
いたってシンプルな軍艦部のデザインです。
フィルム巻き上げは、底面のレバーで行います。こちらも大変シンプルなデザインでワンアクションで完了します。
カメラのサイズは、現在のコンパクトデジカメの方が小さいですが、これは光学や加工技術レベルの差というよりも、画面サイズの違いがもっとも影響していると思います。
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