懐中時計コレクション  第一回 1890年型「望月」

これからシリーズでご紹介する時計は、相模原にお住まいのランドローバー&ランドクルーザーの重鎮の方がコレクションされていたもので、懐中時計に的を絞ってご紹介したいと思います。このコレクションは、アシェットが「蘇る古(いにしえ)の時計」と題して販売したものです。種類が多いので連載とはいかないかと思いますが、できる限り続けてアップしたいと考えております。第1回目は、1890年型の「望月」です。英語では Full Moon 1890 Style となっています。
このシリーズは、製造された時代の精神を象徴し、型と特徴を表す製品であるとパッケージには記載されています。パッケージの表には、参考にしたと思われる本来の姿の懐中時計の写真が掲載されていますが、中を開けてみるとデザインが微妙に異なる時計が入っていました。この「望月」のベースとなったと思われるモデルの文字盤にはローマ数字で時刻が記載されていますが、現物はアラビア数字で記載されています。また文字盤を覆うケース(前蓋)が付くはずなのですが、こちらにはありません。現代の腕時計同様に、所謂オープンフェイスタイプとなっています。
因みに、正面のカバーの中心部分だけを刳り抜いて、蓋を開けずとも時刻を確認できるようにしたのは、ナポレオン1世であると云われています。そのため、文字盤前面の周囲にケースが残っていて時刻が確認できるタイプを、通称ナポレオン時計と言うそうです。つまりナポレオンが在位した 1810 年頃には、すでにこのような懐中時計が存在したことになります。1810年とは日本では文化7年ですから、明治になる60年近く前のことです。この時代を生きた歴史上の有名人としては、杉田玄白、伊能忠敬、葛飾北斎、滝沢馬琴などがいます。ナポレオンはせっかちだったのでしょうね。


裏面の模様も、オリジナルは筐体全面に草花の模様がびっしりとデザインされていますが、こちらは四角いキルト模様のようになっています。但し一番外側の紋様は、オリジナルにかなり近いデザインとなっています。


側面に施された模様は、他の点と比べるとかなり凝った造りになっています。ここまで書いてきての想像ですが、著作権等様々な権利や企業モラルといったことを踏まえて、まったく同じ物をコピーで製造する訳にはいかなかったのではないかと思います。そのため雰囲気を似せて新たにデザインしたものと考えます。但し全般的な造りは良く、雰囲気は充分に味わうことができました。このレベルの時計が、1890年(明治23年)には完成していた訳です。Bugatti の設立が 1909 年ですから、こちらの方が20年近く前になります。




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