カメラ 昨日のクイズの回答です。

昨日出題したクイズの回答です。共通点は全部で 4 つあります。

ブランド : フォクトレンダー  Voigtlander

モデル名 : ベッサ  Bessa

タイプ  : 距離計連動レンジファインダー式フィルムカメラ

レンズ   : Heliar (ヘリアー)F3.5 の沈胴タイプ

となります。 いかがでしたでしょうか。
レンズの焦点距離は、画面サイズが異なるため除外としましたが、どちらも標準レンズ搭載ではあります。

右側が、オリジナルの フォクトレンダー Bessa です。

Voigtlander Bessa by Disco-4@東京©

フィルムサイズは、6x9cm と、フィルムの面積比では 35mm カメラ (有効画面サイズ24x36mm) の6.2 倍近くあります。デジタル一眼レフで多く採用されている APS-C サイズ (Canon EOS 7D MkII の場合は 22.4x15mm ですが、メーカーによっては若干サイズに違いがあります) と比較すると、実に16 倍もの面積があります。戦前のフィルムやレンズの性能を考慮すると、これくらいの画面サイズが必要だったのだと思います。
フィルムは 120 又は 220 サイズのロールフィルムを使用します。

6 x 9 判 カメラの右手グリップ部分を拡大すると、
Voigtlander Bessa と刻印されています。

Voigtlander Bessa by Disco-4@東京©

左手のグリップ部分には、Germany と刻印されています。
戦後の製品であれば、West Germany と刻印されるはずなので、やはりこのカメラは東西ドイツに分割される前の、戦前型モデルだと思います。ボディーが横長ということもありますが、距離計の基線長が長いですよね。ファインダーの倍率が明確ではないものの、有効基線長はこのレンズを開放で使う場合であっても充分だと思います。

Voigtlander Bessa by Disco-4@東京©

フォクトレンダーという会社は、1756 年にオーストリアのウィーンで創業しましたが、1862 年にはドイツに移転しています。
カメラの発売は 1841 年からだそうで、 カメラ業界最古参のうちのひとつです。(Wiki より) 

このカメラの特徴は、レンズの蛇腹部分を折り畳むと、大変コンパクトになることです。 自分が過去に愛用していた Canon EOS Kiss X3 の、ボディー単体の厚みより薄くなります。これで距離計内臓の 6 x 9cm 判 スプリングカメラなのですから驚きの携帯性です。
レンズは Heliar 1:3.5  F=10.5cm  と刻印されています。
現在ではF値というと絞りのことを指しますが、この場合は Focal Length (焦点距離)となり、単位も cm 表示となっています。
レンズシャッターは、Compur Rapid で、1/400 までです。
絞り羽根は10枚構成で、滑らかな円を描きながら、開放から絞り込まれていきます。この絞り羽根は、実に美しい動きをします。
ピント調節は、カメラ軍艦部にある大きなダイアルを、左手で廻します。
シャッターレリーズは、ピントリングの下側、レンズカバーから少し飛び出た銀色のレバーで行います。このレバーは、レンズ格納と同時に、本体内部に格納されるスグレものです。

こんなに古いカメラなのに、現在でもしっかりとした、ガタのない動きをするのは立派としか言いようがありません。当時の工業製品の品質レベル、とりわけ設計と加工技術はたいしたものだと思います。

左側は、長野県にあるコシナが製造販売した、フォクトレンダー ブランドの 35 mmレンジファインダーカメラ Bessa-T です。 2001 年に発売されました。

Voigtlander Bessa by Disco-4@東京©

フォクトレンダーは、戦後日本製カメラの猛追を受け経営がひっ迫し、ブランドの所有権が;
カール・ツァイス財団 → ローライ → プルスフォト/リングフォトグループ へと移管されました。
市場からフォクトレンダーのブランドが消えたときに、コシナがフォクトレンダー及びそのレンズ関連の商標権利用許可を取得して、コシナが自身のブランドとして製造並びに販売することになったものです。
従って一般的な解釈のOEM供給とは異なったものになります。会社や工場は無くなっても、価値あるブランドは生き続けている訳です。

Voigtlander Bessa by Disco-4@東京©
Voigtlander Bessa by Disco-4@東京©

このカメラは、フォーカルプレーンシャッターの、レンズ交換式です。
メカニカルシャッターのため、現在でも電池なしで作動します。
コシナは現在、カメラの生産からは手を引いたようですが、カールツァイスブランドのレンズと、フォクトレンダー系各種ブランドのレンズ、並びに特注レンズなどを生産しています。ライカの M マウントレンズも販売しているので、これは個人的に興味ありますね。

フォクトレンダーのHPは以下の通りです。
http://www.cosina.co.jp/seihin/voigtlander/index.html

こちらはカールツァイスのHPです。
http://www.cosina.co.jp/seihin/zeiss/index.html

この2台、50年以上の開きがあるのに、同じ名前なのです。
ブランドとして確立されたネームヴァリューと技術の確かさ、それらが造り上げた歴史を感じる2台です。コシナ製ですら発売から19年も経過しているのですから、改めて月日が経つのは早いものだと感じます。

コシナのHPを見ていたら、またレンズ欲しい欲しい病がウズキ出してきました。危険な兆候です。 ヤバイです。



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“カメラ 昨日のクイズの回答です。” への2件の返信

  1. だめです。若輩者には、むつかし過ぎます。(笑)

    ということで手も足もでなかったので未回答でした。すみません。

    1. いえいえ、トライして頂いただけでも結構ですよ。

皆様からのコメントをお待ちしております。